抄録
RPGではプレイヤーに没入してもらう目的で、主人公は自発的に喋らない場合がある。しかし、プレイヤーが物語の中で提示される選択肢を選ぶ際、適切な選択肢がない場合には主人公と乖離してしまうという問題がある。本研究では選択肢に加え、自由に考えたセリフをプレイヤーに入力させる機能を実装した。これにより、ストーリーを破綻させずにプレイヤーと主人公の一体感を高めるための実験を行った。同じシナリオのRPGを2種類用意し、機能を実装したRPGと実装していないRPGを20人の実験協力者にプレイしてもらった。その結果、機能を実装したRPGの方が主人公に没入できることがわかった。この機能によってプレイヤーと主人公の一体感を高めることに成功したと言える。