抄録
意思伝達装置の利用には視線入力装置を用いることがある。従来の入力方法に比べ入力効率が良いが, 非接触型の入力方法であるため, 扱いが少し困難である。それゆえ, 視線入力による意思伝達装置の利用には基礎的な視線操作の訓練が必要となる。訓練方法としては, 簡単なゲームを行うことで視線入力に慣れていく方法があるが, 訓練により意思伝達の最終目標である文字入力が行えるかは定かではない。そのため、訓練から文字入力へ移行するタイミングが分からないという問題がある。そこで我々は視線入力操作スキルを客観的評価するアプリを開発した。 注視や追視といった, 視線入力による意思伝達装置の利
用に必要と考えられる機能を視覚的に分かりやすく提示することで, 文字入力への移行のタイミングを明確にすることができる。
本論文では開発した視線入力評価ゲームで視線入力のスキルを数値化し、文字入力との相関の有無を述べる。