抄録
本研究の目的は,大学生のゲームリテラシーとゲームの利用動機との関連性について探索的に検討し,ゲームリテラシーを涵養するための基礎的知見を得ることである.財津の「ゲームリテラシー」尺度,「ゲーム関連パーソナリティ」尺度,井口の「ゲームの利用と満足」尺度を準備し,私立大学の2 年生103 名を対象に調査を行った.その結果,①「空想」と「スキル」,「理解・活用」,②「趣向」と「想像・没入」,③「達成」と「スキル」,「マナー・モラル」,「探求・挑戦」,④「友達」と「理解・活用」,⑤「学習」と「スキル」,「理解・活用」,「マナー・モラル」,「冷静・慎重」,「想像・没入」,「探求・挑戦」の間には有意な関連性が認められた.一方,⑥「承認」,「気晴らし」はゲームリテラシー尺度およびゲーム関連パーソナリティ尺度のいずれの因子とも関連性が認められなかった.