抄録
本研究は、ゲームの画面遷移演出における、ユーザの体感時間を減少させることを目的とした。映像を用いた実験により、評価の高いゲーム演出に、体感時間を短縮させる効果があるとわかった。また、刺激を加えるタイミングの違いは、体感時間を変化させる要因となり得ると明らかになった。この結果をもとに、実際のプレイと同じように演出を繰り返し見た際の体感時間の変化について調査した。その結果から、序盤に刺激の多い演出は、ユーザが繰り返し見る演出として不適切な可能性があるとわかった。そのため、同じ演出を複数回見ることになるゲームには、刺激が一定である演出が適していると推測した。よって、ゲームにおける画面遷移では、場面に応じた演出が重要であることがわかった。