抄録
近年、AI の技術は進化を続けている一方で、その分必要なデータ量の増加や実行が可能な環境を整える難易度も上昇し続けている。この現状は、ノウハウや資料をあまり所有していない個人開発者や、初学者には不利であり、ノウハウや資料を有している開発者との間に大きな格差が生まれてしまう。そこで、本稿では個人開発者や初学者に向けて、「少数のデータで実装できること」と「初学者でも活用しやすいこと」の2 点に重点を置いた、2D アクションゲームマップの自動生成手法について研究することとした。そして、研究の中で、大まかに配置したゲームマップを座標データへと変換し、その座標データを用いて一つのマップデータからゲームマップを生成することに成功した。その手法の中でも、特に優れていたのが、マルコフ連鎖を用いた手法であり、元マップの特徴を再現しながら、新たな個性も持ち合わせているマップを生成することが可能となっている。