抄録
トレーディングカードゲームの収益を維持するために、新しいカードの強さを徐々に上昇させる手法が採用されており、これによりインフレ現象が生じる。インフレの頻度と強度を適切に管理することが求められ、過度な上昇はカード価値の低下や特定カードの集中使用を招き、望ましくないゲームバランスを生む可能性がある。本研究では『ポケモンカードゲーム』、『デュエル・マスターズ』、『Shadowverse』、『ドラゴンクエストライバルズ』のカード情報を分析し、インフレの傾向を比較した。『ポケモンカードゲーム』と『デュエル・マスターズ』は、ステータスの強化が続いた一方で、『Shadowver s e』は数値的なインフレは少なく、カードに複数の効果を持たせる形でインフレした。『ドラゴンクエストライバルズ』は停滞の傾向が強く、短期間でサービス終了に至ったことが示唆された。