抄録
一般社団法人日本ゲーミフィケーション協会は、国内におけるゲーミフィケーション事例の収集および普及を目的に、「勝手にゲーミフィケーション大賞」を2020 年より毎年開催してきた。本稿では、5 年間にわたる活動を振り返り、ノミネートされた事例の傾向や特徴、ゲーミフィケーションの普及における具体的な成果、さらには今後の課題について記載する。本コンテストは、革新的な事例を発掘し、ゲーミフィケーションの認知度向上、事例収集、コミュニティ形成を目的とした。2020 年から2024 年までに計197 サービスをノミネートし、受賞事例は多様な分野にわたる広がりを示した。「勝手に」というユニークな形式を特徴とし、選考には体験価値を重視した。しかし、公平性や選考プロセスの一貫性には課題が残った。