日本デジタルゲーム学会 年次大会 予稿集
Online ISSN : 2758-6480
第16回 年次大会
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インタラクティブセッション
ゲーム依存傾向とは何か
*海野 利文*小塩 真司
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 258-260

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抄録
本稿では、心理学分野におけるゲーム依存研究で使用されている測定尺度と、その理論的背景の乖離から生じる問題を検討する。現在、多くの研究では「ゲーム障害」の診断基準を転用した尺度が用いられているが、これらは有病者の診断を目的としたものであり、一般的なゲーム利用者を対象とした相関的研究における「依存傾向」の測定には必ずしも適していない。DSM-5 の基準は物質使用障害のモデルを反映しており、没頭と依存の混同による偽陽性の懸念が指摘されている。一方、ICD-11 は日常生活の機能障害を重視し、病理的閾値の明確化に焦点を当てている。これらを一般群の測定に用いることは理論的齟齬を招き、健全な利用者にスティグマを付与する危険性がある。こうした現状に対し、筆者は尺度利用をカットオフ値による二値判定に限定するか、あるいは病理モデルに依存しない新たな「ゲーム依存傾向」の理論構築を行う必要性を提案し、研究における測定ツールの適切な運用のあり方を議論する。
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