抄録
本研究は、全国規模で実施された小・中学生向けゲームプログラミングコンテストの実践を通じて、教育活動として望ましいコンテスト設計の一般原則を明らかにすることを目的とする。従来のゲーム開発コンテストは、技術力や完成度を重視する傾向が強く、初学者や低学年の参加を阻む要因となってきた。本実践では「初挑戦でも創れる」ことを前提に、マインクラフト建築部門および制約付きゲーム開発部門を含む複数の参加入口を設計し、事前動画による支援、サンプル改造を認める応募方式、多数入賞と参加承認を組み込んだ表彰設計を導入した。その結果、1,187 作品の応募が集まり、入賞者アンケートからは金銭的報酬よりも表彰式や作品展示といった公的承認が高い満足度を生むことが示された。以上より、教育活動としてのゲーム開発コンテストは、勝敗の決定ではなく、挑戦を促し努力を承認する学習環境として設計されるべきである。