抄録
近年、コンピューターゲームの多くは3DCGモデルを使用したものとなっている。そのなかでも制作される3DCGモデルは、プレイヤーとそれに敵対するエネミーが顕著である。中でもエネミーの3Dモデルにはたくさんの数と種類のバリエーションが求められることが多い。大量のエネミーの3Dモデルを作るのに頭体手足といったパーツごとに3Dモデルを用意し、それを自由に組み合わせた上で能力値をランダムで与えるという手法がある。しかしながらこの手法では自動生成されたエネミーの持つ能力値と、身体的特徴が噛み合わないという問題が発生する。そこで本研究ではエネミーの自動生成の際、身体的特徴と能力値が噛み合うようにするアルゴリズムを制作した。このアルゴリズムを実装した提案システムと従来ジステムを用いて20人に比較アンケートを行った。その結果、全員が提案システムのほうがエネミーの個体差をより強く感じると回答した。