FPS ゲームにおけるチート対策のための敵対的パッチによる物体検出阻害効果の検証実験

抄録

CV (Computer Vision)技術の進歩に伴い、CV を用いたFPS ゲームのチートツールが広まりつつある。CV を用いたチートツールは、敵プレイヤーの位置を取得するためにCV を用いるため、ゲーム内のメモリを読み取るチートに比べ、ゲーム製作側からの検出が困難である。本稿では、CV 技術の1 つであるYOLOv5 の検出が失敗するように学習した敵対的パッチを敵のキャラクターに貼り、YOLOv5 を活用したチートを阻害する手法を提案する。また、その阻害率について検証実験を行う。加えて、敵対的パッチを貼ることにより、正規プレイヤーが敵を認識しづらくならないかをアンケート調査により評価する。