道南医学会ジャーナル
Online ISSN : 2433-667X
内視鏡補助下甲状腺切除術導入の経験
藤井 正和黒川 貴則細井 勇人金子 行宏本原 敏司
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2022 年 5 巻 1 号 p. 21-24

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抄録

甲状腺良性疾患に対する低侵襲手術として、2016年に内視鏡補助下甲状腺手術(Video-assisted neck surgery:以下VANS 法)が保険収載された。VANS法は前胸部外側小切開による甲状腺手術であり整容性に優れた術式である。当院でも2019年より吊り上げ法によるVANS法を導入した。反回神経は神経刺激装置で確認しながら行っている。これまで5例の手術を行った。最終診断からみた対象疾患の内訳は腺腫様甲状腺腫5例、乳頭癌1例(1例で両者並存)であった。手術患者は全員女性であり、平均年齢は54歳、平均出血量は9ml、腫瘍の最大径は39mm であった。反回神経麻痺を含めた合併症は特になく、外切開への移行を認めなかった。今回われわれはこれまでに当院で経験したVANS 法症例について報告する。

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