抄録
【はじめに】近年、免疫チェックポイント阻害薬の登場により、遺伝子変異を調べる検査の種類が増加している。遺伝子検査の依頼は外注検査で実施している病院がほとんどであり、依頼方法は検査依頼書用紙を用いていることが多く、各部門において煩雑な作業が発生していた。このような背景から当院では各部門の業務を軽減させるために遺伝子検査の依頼方法を電子化に変更したので報告する。
【内容】検査依頼書用紙での依頼は複数の依頼書の中から、医師が対象項目の依頼書に患者情報を手書きして病理検査室に提出を行っていた。会計用紙は別途医事課に流れ、医事担当が各検査項目について目的や癌種別などを確認して手入力で会計処理を行っていた。一方、病理検査室では病理スライドを入れるスライドケースに患者情報を記載する作業が発生していた。又、結果についても検査室にて結果報告書をスキャンする作業が発生していた。検査依頼方法を通常の血液検査同様に電子化したことにより、医師は対象項目を癌種別、目的別に画面誘導され選択クリックするだけで依頼は完了、医事連携では余計な確認作業を不要とし、診療報酬に応じた点数算定とコメント附記まで可能となった。病理検査室においても検査依頼時に出力されたバーコードラベルが届くため、スライドケースに貼付するだけで作業が完了するようになった。検査結果においても結果参照画面に表示されるようになり、スキャンの必要が無くなった(一部対象外項目あり)。
【結語】当院での遺伝子検査の依頼方法変更について報告した。電子化したことにより各部門にて業務軽減や誤算定などのリスクが軽減された。検査室は検査を実施するだけが業務では無く、検査を依頼するにあたり関連部署で発生している問題点にも着目して、他部署と協力して問題解決に向けて活動をしなくてはならないと考える。