道南医学会ジャーナル
Online ISSN : 2433-667X
道南圏内の分娩施設での新生児標識に関する実態調査
由利 伸也酒井 好幸
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2024 年 7 巻 1 号 p. 58-60

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抄録
【背景】施設で生まれた新生児には、新生児を識別し取り違えを防止するために標識を装着することが必要とされている。1970年代に新生児の標識の運用について発表されたが、これまで再検討がされず各施設の判断で運用がされている。さらに過去の文献では、標識の中でもマジック等で直接体に氏名を書く児体直接記入について倫理的問題が指摘されている。【目的】本研究では道南圏の分娩施設での新生児標識に関する実態を明らかにすることを目的とした。 【結果】新生児に装着する標識の数では1か所のみが2施設、2か所が4施設、3か所が2施設。標識の種類別ではバンド形式が8施設、児体直接記入が4施設、名札が3施設であった。分娩直後の装着が望ましいとされる第1標識はバンド形式が6施設、児体直接記入が2施設であった。標識を装着するタイミングは全ての施設で出生直後や初期処置後などの母子分離前であった。児体直接記入を行っている施設は4施設、行っていない施設も4施設であった。児体直接記入については、母親からの評判がよくなかったため、児体直接記入を止めたとの回答があった。最後に、全ての施設で過去1年間での取り違えに関するインシデントの発生はなしであった。 【考察】新生児の標識法は各施設が様々な対応をとっていた。全ての施設で取り違えがないことから標識の種類や標識の多少と、取り違えの間に関連がない事が示唆される。また今回の調査でも過去の文献同様に児体直接記入に対する否定的意見が挙がった。以上より標識の種類や数だけでなく、装着する場面など取り違えに関連する要因や親の意見も併せて取り違え防止のための方法を検討していく必要がある。
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