道南医学会ジャーナル
Online ISSN : 2433-667X
便秘エコ-による便性状評価の検討
小野寺 友幸津田 桃子加藤 元嗣久保 公利
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2025 年 8 巻 1 号 p. 85-88

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抄録

【背景】我々は超音波検査(US)を用いた便性状を定義、報告してきた。今回USによる便性状診断の精度を評価した。 【対象と方法】2020年2月~2024年2月に当院便秘外来でUSを施行した患者のうち、直腸に便を認め、US後3日間の便性状を自己記入式で回答した21症例を対象とした。USで直腸内の便性状を今までの報告に基づき、硬便、普通便、水様便に3分類した。US施行後当日から翌日の便性状を問診票で調査し、翌日までの初回排便とUS便性状を比較した。【結果】患者は21人(男9:女12)。翌日までに16人(76.2%)で排便がみられた。翌日までの排便時便性状は硬便6例、通便7例、水様便3例で、US便性状は硬便6例、普通便7例、水様便3例であった。一致率は硬便83.3%、普通便85.7%、水様便100%で、全体の一致率は87.5%であった。 【結語】USによる便性状診断は有用であることが示唆された。

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