Dental Materials Journal
Online ISSN : 1881-1361
Print ISSN : 0287-4547
ISSN-L : 0287-4547
各種Succinoxy Methacrylateの歯科用合金への接着性
福島 忠男Jack L. FERRACANE堀部 隆Toru OKABE
著者情報
ジャーナル フリー

1988 年 7 巻 1 号 p. 1-12,133

詳細
抄録
各種Succinoxy methacrylateの歯科用合金〔gold (Type IV), Au-Ag-Pd, Ni-Cr, Co-Cr〕への接着性と化学構造との関係をさらに検討するため,2SEMと各種疎水基を付加した2SEM誘導体3種(2SPrM, SPPM, Bis SGMA)を合成した。30mol%合成モノマーとBGDMAおよび100mol%合成モノマー(2SEM, 2SPrM)からなる6種のBonding agentの合金研磨表面(サンドペーパー#600)への乾燥時(Dry 3時間および7日間)や水中浸漬時(Wet 7日間)での接着力を剪断接着試験より求めた。30mol%合成モノマーを含むBonding agentを用いた場合,Precious, Nonprecious合金への接着性と化学構造の相関が認められなかったが,100mol%の場合,2SEMより疎水性である2SPrMの方がWetでの接着力はやや優れ,その低下率も少なかった。また,総体的にDry 3時間より,Dry 7日間での接着性が優れていたBonding agentの場合,水中浸漬による接着力の低下は著しく,その原因は接着界面に蓄積された応力が水で解放されたものと推察される。
著者関連情報
© 日本歯科理工学会
次の記事
feedback
Top