抄録
14C-Sch-19927を30mg/kgで雄性ラットに1日1回10日間反復経口投与後の吸収,分布,代謝および排泄について検討した.
1.反復投与後24時間の血漿中放射能濃度は,5回投与まで検出限界以下であり,7回投与以後有意な濃度上昇は認められなかった.反復投与終了後は,投与後1時間に最高濃度5.73μg/mlを示したのち,8時間まで半減期2.53時間で消失した.血漿中放射能の約80%はM3(Sch-19927のグルクロン酸抱合体)であった.
2.組織内濃度は5回投与までに定常濃度に達する傾向を示した.反復投与による組織への蓄積性は低かったが,精巣には,低濃度ではあるが若干の蓄積性および残留性が認められた.なお,精巣中放射能の大部分は未変化体であった.
3.尿,糞中への放射能排泄率は,投与を繰り返しても変化せず,10回投与後120時間までに約50%ずつ排泄された.10回投与後24時間の尿中には,M3が尿中放射能の77.3%排泄され,未変化体およびその他の代謝物の排泄は少なかった.M3を含め,これら代謝物の割合は,1回目投与後の割合とほとんど等しかった.