抄録
FUT-187の2種類の標識体([14C-IABA]FUT-187および[14C-AN]FUT-187)を,雄性ラットに7日あるいは21日間反復経口投与したときの血液中濃度推移,分布および排泄について検討した.
1.2種類の14C標識FUT-187を21日間反復投与した際投与期間中の全血中放射能濃度は,いずれの標識体ともほぼ一定の濃度範囲で推移した.21日間反復投与終了後の全血中放射能濃度の推移は,いずれの標識体を用いた場合も単回投与後の推移とほぼ一致した.
2.21日間反復投与後3,24時間および7日目における組織内放射能濃度は,投与終了後3時間で[14C-AN]FUT-187投与時の副腎が単回投与時の7.1倍を示した以外,いずれの標識体を投与した場合も単回投与時の0.07~3.6倍の範囲であり,特に放射能濃度の高い組織,臓器は認められなかった.また,各組織からの放射能の消失は比較的速やかであった.
3.尿,糞中への放射能の排泄率は,いずれの標識体を用いた場合にも7日間の投与期間中一定であった.[14C-IABA]FUT-187投与では,最終投与後8日目までに投与量の6.0%および92.0%がそれぞれ尿および糞中に排泄され,[14C-AN]FUT-187投与では投与量の40.9%および52.7%がそれぞれ尿および糞中に排泄された.