薬物動態
Print ISSN : 0916-1139
6-Amidino-2-naphthyl 4-[(4,5-dihydro-1H-imidazol-2-yl)amino]benzoate dimethanesulfonate (FUT-187)の体内動態に関する研究(第3報):単回経ロ投与時のラット全身オートラジオグラフィー
小松 信三渋谷 正興川口 安郎江角 凱夫高市 松夫片見 好春大部 裕子横島 徹熹
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1992 年 7 巻 2 号 p. 177-201

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抄録

白色雄性および妊娠アルビノラット,また,有色ラットに[14C-IABA]FUT-187または[14C-AN]FUT-187 30mg/kgを経口投与し,放射能の分布状態を全身オートラジオグラム(WARG)の観察により検討した.
1.[14C-IABA]FUT-187,[14C-AN]FUT-187両投与群とも腎,肝,皮膚,精巣上体,顎下腺および動脈に放射能が高濃度認められた.
投与24時間後には,腸内容物,膀胱内貯尿に放射能が認められるのみで,組織から放射能はほとんど消失した.
2.妊娠13日目および19日目のラットでは,胎仔中に放射能はほとんど認められなかった.
3.有色ラット(Long-Evans)では,ブドウ膜やメラニン含有組織への特異的な分布は認められなかった.

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