2014 年 24 巻 p. 135-141
公立の併設型中高一貫校は現在70数校が設立されている。本稿では訪問調査から得たこの一貫校における学習指導, 進路指導の実態について考察する。一貫校は中等教育学校と同様, 限られたスタッフで一貫教育に伴う必然的な学力格差の拡大に対応しながら, 同時に進学実績を求められている。加えて, 高校段階から内部進学者と学部入学者の合流に配慮しなければならないという特有の課題を抱えている。これら多くの課題に対し, 学校ごとに試行錯誤している実態が明らかとなった。