大学入試研究ジャーナル
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大学入試制度改革の論理に関する一考察
――大学入試センター試験はなぜ廃止の危機に至ったのか――
倉元 直樹
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2017 年 27 巻 p. 29-35

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抄録

中教審答申 (2014) で大学入試センター試験廃止の方針が打ち出され,代わりに「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」の導入が提言された。センター試験制度の廃止が実現すれば,戦後最長の共通試験制度が終焉し,日本の教育は歴史的大転換期を迎える。センター試験制度には様々な問題点が指摘されてきたが,廃止となると唐突な印象は否めない。そこで,本稿ではセンター試験廃止の理由を探ることとした。その結果,我が国の大学入試制度批判に特有の構図が浮かび上がってきた。新しく導入される制度は,その内容の如何に関わらず予め激しい批判を浴びる覚悟が必要と考えられる。

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