大学入試研究ジャーナル
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入学者選抜と各種評価法による伸びしろの分析
安永 卓生播磨 良輔藤江 美奈山下 修充
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2020 年 30 巻 p. 254-260

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抄録

高大接続改革の目的は,社会人基礎力として定義される自律的で協働的な学びの態度を身に付けるために,高校時代での学び,社会人の学び,そして,それらを接続する大学での学びの改革にある。九州工業大学では,2010年より,成績管理システムに加え,自己評価を行うポートフォリオを導入し,振り返りによる学修態度のメタ認知と自律的学修態度の獲得を目指してきた。AO部門では,大学での学びとのマッチングの良い入学者選抜へと入試を改善することを目指しPDCAサイクルを回すことを目指している。今回,本学で継続的に実施しているポートフォリオ,民間会社による試験(PROG)によるリテラシー,コンピテンシー,GPA及び初年次の共通科目の成績から読みとることを試行した。その結果,入試区分毎の入試成績と本課以外での継続的な学修時間の間に弱い相関があり,狭義の学力の高さと学修態度との関連,若しくは,事前教育の有効性が示唆された。ただし,今後,入試制度の変更に併せて,ポートフォリオや各種の試験におけるリテラシー,及び,コンピテンシーと大学での教育を通して身につける能力との関係に関して継続的な分析が必要であろう。

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© 2020 独立行政法人大学入試センター
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