2021 年 31 巻 p. 167-174
本研究は,2010年以降に発表された推薦・AO入試の効果をテーマとした先行研究について,「①個別大学の追跡調査」と「②複数高校・大学を対象とした調査」の結果を系統的にレビューしたものである。分析の結果,推薦・AO入試の効果を否定的に評価する研究は①にも②にも多い一方で,肯定的に評価する研究は②には少ないこと,とくに学業成績以外の多様な資質・能力をアウトカムに設定した研究が欠落していることが明らかになった。大学の条件による効果の違いを検討した研究が少ないことや,高大を接続する縦断研究がないことも課題である。