2020年度入試で鳥取大学工学部志願者の在籍高等学校等の調査書における学習成績概評の分布を調査した。都道府県による差異が非常に大きく,ある県では,すべての学校で全生徒に対する学習成績概評Aの割合は30%を超えており,半数以上の学校で50%を超えていた。一方,すべての公立学校で学習成績概評Aの割合が30%未満の県があり,また,20%未満の高校が7割以上を占める府県も存在した。このように,調査書の評価は都道府県によって大きく異なるため,全体の評定平均値を学校推薦型選抜の基準や主体性評価として活用するには,十分な注意を要することが明らかとなった。