2021 年 31 巻 p. 314-318
入試選抜制度の評価のためには,入学後の学習状況を追跡調査することが考えられる。しかし,現行の入試制度には様々な方式が存在するので,異なる入試制度を経てきた学生の学力を相互に比較するのは困難である。また,選抜効果もあることにより,入試と入学後の状況の連関をみるのも難しい。よって本論文では,新入生のプレイスメントテストを軸として,入試区分に遡って比較・追跡することを提案する。また,その足がかりとして,プレイスメントテストの問題項目の項目分析を行った結果も示す。