2023 年 33 巻 p. 314-319
私立大学の「入学定員管理の厳格化」政策の影響に関するこれまでの研究成果を踏まえ,筆者らは,「令和3年度大学入試センター理事長裁量経費(調査研究)」の採択(3年間)を受け,「おもに三大都市圏及びその周辺での受験動向の変化」「入学者の質的変化と教学面の対応の具体」「高校生の進路選択状況の変化」を明らかにする研究プロジェクトを開始した。その進捗の過程において,地方創生のために立案された当該政策の目的は達成されたのか,すなわち,政策自体を評価することの重要性を考えるに至った。そのために,本稿では,「地方から大都市圏への大学進学率を低下させる政策目的の実現」「当初の政策目的以外の効果としてのアンダーマッチング」「アンダーマッチングの波及効果」という,政策評価のための3つの視点を提起する。