一般選抜以外の入試方法は国立大学でも広がりつつあり,その効果的な広報は重要な課題である。しかし,新型コロナウイルス感染症拡大等の影響もあり,新たな工夫を取り入れる必要性があった。東京大学でも,平成28年度入学者選抜から学校推薦型選抜を実施している。この入試に関して,新たな工夫を加えたオンラインでの対話的な説明会を,生徒向けおよび教員向けに実施した。例えば生徒向け説明会では,現役の学校推薦型選抜の入学者(以下,推薦生)に協力を求め,グループ交流のファシリテーターや,代表の推薦生によるプレゼンテーションの司会等を担当してもらった。終了後に学部別相談会も実施し,推薦生と生徒のさらなる交流を図った。生徒向け/教員向け説明会どちらにおいても,高い満足度が得られたことが示され,どのような点が満足度に貢献したのかを分析した。