小児の精神と神経
Online ISSN : 2434-1339
Print ISSN : 0559-9040
症例報告
レベチラセタムにトピラマートを併用して改善したトゥレット症候群の2例
小沢 浩井之上 寿美白井 育子福田 あゆみ塩田 睦記小沢 愉理
著者情報
ジャーナル 認証あり

2025 年 65 巻 2 号 p. 113-119

詳細
抄録

症例1:8歳男児.4歳から「んっんっ」という音声チック出現した.頭を急に横に動かす動きが増えてきたため,8歳(小学3年)時に当院受診.抑肝散加陳皮半夏処方.受診2か月後,トゥレット症候群の症状悪化し,レベチラセタム(以下LEV)開始.受診4か月後一時症状改善したが,受診7か月後再発.トピラマート(以下TPM)20 mg/日(1 mg/kg/日)追加し症状改善した.症例2:10歳女児.3歳から足を曲げる動きが出現.6歳(小学1年)時,音声チック出現.10歳(小学4年)時,トゥレット症候群の症状悪化し当院受診.抑肝散加陳皮半夏,LEV投与したが改善なかったため,TPM追加し(最大6 mg/kg/日),トゥレット症候群の症状改善した.トゥレット症候群においてLEVで改善しない例はTPMの併用が有効である可能性がある.

著者関連情報
© 2025 一般社団法人日本小児精神神経学会
前の記事 次の記事
feedback
Top