大学入試研究ジャーナル
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全国規模の学生調査結果からのアドミッション・ポリシーの認知度に関する考察
――アドミッション・ポリシーは受験生にとって役立ったのか――
大関 智史藤木 清望月 雅光林 透ショーブ パトリック
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2025 年 35 巻 p. 277-283

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抄録

2023年の『教学マネジメント指針(追補)』において,アドミッション・ポリシー(AP)に基づく入学者選抜の重要性が強調されているが,学生のAPの認知度に関する調査は少ない。そこで,全国の大学生を対象に,APなどの大学情報に関する認知度を明らかにするために,Web調査を実施した。調査の結果,受験時にAPが役に立ったと認識していた学生は4割程度であった。APが役に立ったか否かの分析におけるカイ二乗検定の結果,入試区分,学部,学年における認識において統計的有意差が認められた。特に,総合型選抜ではAPが役に立ったという学生の割合が67.4%である一方,一般選抜ではその割合36.7%であり,統計的有意に低かった。

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