動物臨床医学
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Case Report
甲状腺癌摘出後、血中チロキシン、カルシウム値をコントロールできた犬の1例
馬橋 幸人上野 芳樹島村 俊介清水 美希小林 正行平尾 秀博田中 綾丸尾 幸嗣町田 登山根 義久
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2004 年 13 巻 2 号 p. 71-75

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抄録

9歳齢の雌のハスキー犬が頸部腫瘤を主訴に来院した。各種検査結果より手術適応と判断し、外科的摘出手術を実施した。術後血中チロキシン、カルシウム濃度が低下したため甲状腺ホルモン剤、カルシウム剤、ビタミンD剤を投与したが、カルシウム濃度は安定させることはできなかった。しかし活性型ビタミンD3剤を投与することにより、血中カルシウム濃度を安定化させることが可能であった。甲状腺癌の摘出と同時に上皮小体も摘出されていることが示唆された。

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© 2004 動物臨床医学会
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