CT検査の有用性が示唆された犬の甲状腺腺腫の１例

抄録

去勢済雄，10歳1カ月のミニチュア・ダックスフントが左側頸部の軟性の腫瘤を主訴に来院した。超音波検査にて甲状腺腫瘍を疑い，CT検査によりその確認を行った。その後に甲状腺腫瘍摘出術を行い，病理組織検査において甲状腺腺腫と診断した。犬の甲状腺腺腫は稀な腫瘍であるが，CT検査が甲状腺腺腫と甲状腺癌との鑑別に有用である可能性が示唆された。