DOHaD研究
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小児がん経験者と保護者の食に関する困りごと・ニーズの横断調査
寺内 恵美子向井 幹夫小西 敏郎鈴木 礼子
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ジャーナル オープンアクセス

2026 年 14 巻 1 号 p. 8-23

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抄録
緒言:医療の進歩により小児がんの治癒率が向上しているが、晩期合併症が問題となっている。退院後は小児がん経験者と保護者へ、具体的な健康・栄養/身体活動の相談・教育や晩期合併症を含むエビデンスに基づいた情報提供は、特別な場合を除き、ほとんど行われていないと考えられるが、その実態は明らかにされていない。本研究では、小児がん経験者または保護者を対象に、食に関する困りごと・ニーズの横断調査を行い、回答者別(本人または保護者)、並びに、晩期合併症の有無で層別解析により比較検討した。また、食・栄養情報の入手状況を明らかにし、小児がん経験者の支援に役立てるための基礎資料とすることを目的とした。 方法:2022年12月~2023年8月に小児がん経験者または保護者を対象として横断的質問用紙調査を実施した。統計解析はカイ2乗検定/Fisher正確検定/t検定/Wilcoxon順位和検定で分析・検討した。 結果:参加した小児がん経験者の調査時年齢(平均±標準偏差)は、本人回答15人(27.9±9.1歳)、母親回答29人(11.3±4.0歳)で、治療後5年以上経過者は79.5%、がん種は固形腫瘍26人(うち神経芽腫18人)、血液腫瘍11人、脳腫瘍7人であった。母親(8割)は小児がん経験者本人(5割)よりも食に関する困りごとを持つ人の割合が多かった。小児がん経験者の4割は家族から食・栄養情報を入手しており、保護者への教育の重要性が示唆された。栄養・運動の相談希望が満たされていないアンメットニーズが観察された。晩期合併症が「ない」と回答した母親と比べて、「あり」と回答した母親では、“晩期合併症に関わる食・栄養情報のニーズ”が有意に高かった。 結論:全体の約半数が食・栄養情報について不十分と感じており、ニーズが最も高いのは「健康管理に役立つ食・栄養情報」であった。小児がん経験者の支援のためには、保護者を含めた「晩期合併症」を含む認知・教育の必要性が示唆された。今後、年齢やライフステージの変化に応じた食生活·栄養の情報提供と食育を含めた早期の健康教育を行う必要がある。
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