日本土壌肥料学雑誌
Online ISSN : 2424-0583
Print ISSN : 0029-0610
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畜獣骨残渣から分離した水酸化アパタイトにより難溶化した土壌中カドミウムの解析
三瀬 千暁 片桐 伴治西本 俊介亀島 欣一三宅 通博
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2017 年 87 巻 1 号 p. 9-14

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抄録

本報では,550℃で1時間熱処理したウシ由来HApを高濃度汚染土壌に添加し,難溶化したCdの存在状態をXAFS法により解析した.その結果,以下の事柄が判明した.

1)交換態及び無機態として存在するCdは2価であり,近接原子は酸素で6配位である可能性が示された.

2)ウシ由来HApの添加によって増加した残渣画分は,HAp中のCa2+と置換したCd2+である可能性が示された.

以上から,ウシ由来HApを土壌に添加することにより,土壌中のCdがHAp中に取り込まれることで,長期的に難溶化すると推察される.

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© 2017 一般社団法人 日本土壌肥料学会
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