日本土壌肥料学雑誌
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塩類集積土壌における残存硝酸態窒素と土壌水分がナス台木の初期生育に及ぼす影響
速水 悠 前田 守弘
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2018 年 89 巻 3 号 p. 204-212

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抄録

高知県の施設ナス圃場では塩類集積が進行している.本研究では,塩類集積圃場で窒素を施肥した際のナスの生育と,生育阻害を緩和する土壌水分状態を明らかにするために,ポット試験において,硝酸態窒素含有量と土壌水分量を違えた場合にナス台木の初期生育に及ぼす影響を明らかにした.

ナス台木の草丈,葉数,茎径,地上部および根乾物重は土壌水分が多いほど優れた.また,硝酸態窒素含有量が少ないほど草丈は長かった.茎径と地上部乾物重では,硝酸態窒素含有量と土壌水分の交互作用が認められた.土壌水分が少なく,硝酸態窒素含有量が高濃度であるほど,茎径と地上部乾物重は劣った.これは,硝酸態窒素含有量が多い土壌では,土壌溶液のNO3濃度が高まり,窒素代謝阻害が起こるためと考えられる.本試験条件では,土壌水分を高め,土壌溶液のNO3濃度を37 mmolc L−1以下とすることで,生育阻害が緩和されることが明らかとなった.

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© 2018 一般社団法人日本土壌肥料学会
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