抄録
施設栽培条件下でトマトとキュウリに対する牛ふん堆肥の影響を観察した.試験区は2区で, 10a当り20tの堆肥施用区と他は2tの堆肥施用区である.
試験は1975年9月より1977年3月までの4作で, キュウリートマトーキュウリートマトの順序で進めた.これらの2試験区の栽培土壌の平均EC (電気伝導度) は, 0.91と0.97mmhoで, 一般の耕地土壌よりは高かったが, キュウリおよびトマトの生育に傷害をおよぼす塩類濃度ではなかった.
キュウリの現存量の経時的変化を示す曲線は, 生育の初期では2試験区間に明確な相違はみられぬが, 生育の中, 後期に至ってかなりの差を生じた.
CGRの経時的曲線の場合は, キュウリの第1作では多峰曲線を示したが, 第1作から1年後の第3作に至ると, 単純曲線になった.とくに20t施用区の方が2t施用区より, いっそう単純型に近づいた.トマトの場合は, 第4作に至ってもなお2つの峰をもつ双峰曲線を示し, 第1の峰は定植後ほぼ40日目に形成され, 第2の峰は果実生産期に入って形成される.このようなキュウリとトマトの曲線の型の相違は果実生産の量的相違に起因する.キュウリの糖含有量は, 第1作より第3作が第1作のものより高かったが, 堆肥施用量による影響はみられなかった.トマトの場合は, 堆肥施用量および第2作, 第4作間にも差をみなかったが, 収穫の後期に至るほど上昇する傾向を示した.