生物環境調節
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バナナからのプロトコーム様体の誘導とL-ヒドロキシプロリンによるその成長阻害について
Kazumitsu MATSUMOTO山口 彦之田野 茂光多々良 敦
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1987 年 25 巻 2 号 p. 63-66

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抄録
アミノ酸アナログ突然変異体の作出を目的として, プロリンアナログ (L-ヒドロキシプロリン) によるバナナプロトコーム様体の成長阻害効果を調べた.
プロトコーム様体 (PLB) はバナナ (Musa acuminata, (AAA) ) の茎頂培養から得られた.培養した茎頂から成長点およびそれに隣接する球茎組織を切り取り培地に移植した.PLBは薄層に切り取った球茎から誘導された.PLBの形成率は摘出方法によって異なり, 角形に切り取った場合少数のPLBが形成されたにすぎなかった.プロリンアナログによる影響は, L-ヒドロキシプロリンを種々の濃度で加えた培地中でPLBを培養することによって調べられた.その結果, L-ヒドロキシプロリンの濃度が4mM以上のときPLBの成長は完全に阻害されることがわかった.
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© 日本生物環境工学会
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