抄録
ウンシュウミカンの展開直後の葉面を走査電顕で観察すると, 砂粒状や棒状のワックスが表皮細胞壁上に発現する.ついで, 葉面ワックスは不整形の板状に発達し, 葉齢の進展にともなって, その大きさは増加し, 雲形板状になる.葉上の気孔は大型 (巨大) 気孔と小型気孔に類別でき, 大型気孔は多数の小型気孔によって取り囲まれていた.気孔密度を葉の先端部, 中央部および基部について調査した結果, 葉の中央部において気孔密度が高く, ついで葉の先端部であり, 葉の基部では最も少なかった.気孔と海綿状組織細胞への連結様式について観察した結果, 気孔腔の底壁に数個の小孔が明確に認められ, この孔を通じて, 蒸散やガス交換が行われることが判明した.