生物環境調節
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ホウレンソウ養液栽培システムの開発
田中 和夫藤代 岳雄島地 英夫
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1993 年 31 巻 2 号 p. 61-65

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抄録
連作が可能で省力的なホウレンソウの養液栽培の実用化を検討した.
1.発芽に精度の高い水分管理を必要とし, しかも一次根の培地への貫入力の弱いホウレンソウに適した育苗装置と省力化が可能な栽培装置を開発した.
2.育苗装置は発泡スチロール製で長さ40cm, 幅15cm, 高さ3.5cmの2枚合わせとし, 合わせ面に生じる幅3mmの溝に1枚の布 (長さ36.5cm, 幅10cm) を挟んだ単純な構造である.
3.育苗装置を用いることにより, 発芽率が高く, 一次根の伸長も良好で播種した種子の70%以上が良苗として得られ, ホウレンソウ苗の安定生産が可能となった.
4.鉄パイプ製で高さ60cmの架台を組み, その上に根圏温度調節のための熱交換パイプをもつ幅30cm, 高さ8cmの発泡スチロール製の栽培ベッドを設置し, ホウレンソウの栽培装置とした.
5.本養液栽培システムでは, 定植作業が育苗装置を栽培装置の定植パネルにはめ込むだけで行え, 収穫作業も育苗装置ごと定植パネルから抜き取るだけで省力的に行える.また, 育苗装置を単位にホウレンソウを束ねることによって, 出荷のための調整作業が能率的に行えることを認めた.
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© 日本生物環境工学会
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