生物環境調節
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トマトの物理的特性に基づく吸着パッドを利用した収穫用2指ハンド
近藤 直門田 充司芝野 保徳毛利 建太郎
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1993 年 31 巻 2 号 p. 87-92

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抄録
房状に生育するトマトの果実を収穫するさい, 収穫対象物だけでなく, 隣接している対象物にも損傷を与えることのないハンドの開発を目的として, 収穫に必要となるトマトの物理的特性の測定を行ったのち, 吸着パッドを利用した2指ハンドを製作した.さらに, そのハンドをマニピュレータに装着して収穫実験を行った結果, 以下のことが知れた.
1.果実の果房内での移動量は, 平均すると約50mmであり, 果柄の長さと相関が高かった.
2.果実の離脱力は離層の断面積と相関が高く, XY, YZ, ZX平面内での離脱の順に大きな値となった.しかし, 離脱角度はYZおよびZX平面が90゜程度であるのに対し, XY平面では360~720°程度回転させる必要があった.
3.収穫実験の結果より, 本ハンドは房状になった果実においても, 隣接する果実, 茎葉等に損傷を与えることなく, 良好な収穫が可能であった.
4.パッド内の圧力およびパッドの位置を検出するセンサを装着すること等により, 本ハンドは改良されると考えられた.
本研究の一部は, 科学研究費, 試験研究B (課題番号04556036) の交付を受けた.ここに記して関係各位に感謝の意を表します.
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© 日本生物環境工学会
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