生物環境調節
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ポンプ運転制御による NFT ミニトマト裂果低減法
山田 久也村瀬 治比古
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1994 年 32 巻 1 号 p. 1-7

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抄録
NFTによるミニトマト栽培において, ポンプ運転制御によるミニトマト裂果低減法を体系的に確立した.
1.栽培現場で経験的にいわれている種々の裂果多発条件を定量的に明らかにした.その結果, いずれの場合も, 水分が深く関係していることがわかった.
2.ミニトマトにグリスを塗布することにより, 裂果を誘発するミニトマト内外への水分流入・流出経路を明らかにした.
3.上記2の試験の結果, ミニトマトの裂果は, 『根から吸収され果実に流入する水分と果実表面から空気中に放出される水分とのバランスがなんらかの原因で崩れ, 果皮破壊強度以上に果実が膨張した場合に裂果が発生する.』と考えられた.
4.果実内の水分状態を水ポテンシャルで計測し, ポンプ運転で果実内の水分を制御できることを明らかにした.
5.茎内蒸散流量の計測により, 植物体が夜間にもポンプ運転に敏感に応答しながら, 水分を吸収していることを確認した.
6.上記の各項目より, 夜間のポンプ長時間停止が裂果低減に有効であると考え, 2作にわたり実証試験を行ったところ, 8時聞程度の夜間ポンプ停止で裂果を大きく低減できることが確認された.
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© 日本生物環境工学会
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