抄録
鳥取県下の湖山および佐治地区においてニホンナシ‘二十世紀’の芽の休眠打破を予測するためのchill unitモデルを検討した.このモデルはchill unitが1200に達するまでは8℃以下の気温を休眠打破に最も有効と評価して計算を行うが, それ以降のchill unitの積算には-4.0℃以下の気温は効果が無いと評価するものである.このモデルは従来報告されているchill unitモデルよりニホンナシ‘二十世紀’の休眠打破の予測に有効であり, ‘二十世紀’の低温要求量は1400chill unitとみなされた.