抄録
開花中のグロリオーサ (Gloriosa superba L.‘Rothschildiana’) の側枝由来の茎頂部および茎切片を外植体として, MS培地に添加したサイトカイニンが生存率および器官形成に及ぼす影響について調査した.茎頂部および茎切片の生存率はTDZおよびBAの添加によって増加し, TDZを0.3μM以上の濃度で添加した処理区では培養6週間目まで, すべて100%を示した.また, TDZは茎頂部および茎切片の節からのシュートおよび塊茎の形成を促進し, シュート形成は茎頂部のTDZ3および10μM処理区で (平均数: 1.6, 形成率: 100%) , 塊茎形成は茎切片のTDZ10μM処理区で, 最大値 (平均数: 7.8, 形成率: 96%) を示した.グロリオーサの組織培養において, TDZを使用すれば, 従来困難視されていた開花中の側枝の茎頂部や茎切片の外植体としての利用が可能である.