生物環境調節
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生育時期別温度処理がバレイショの非構造性炭水化物, 硝酸還元酵素活性ならびに収量に及ぼす影響
ゴシュ S. C.浅沼 興一郎楠谷 彰人豊田 正範
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2000 年 38 巻 4 号 p. 197-206

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抄録
バレイショの生育時期別 (I期: 栄養生長期~塊茎形成期, II期: 塊茎形成期~塊茎肥大初期, III期: 塊茎肥大期~成熟期) に異なる温度処理 (15, 25, 30℃およびガラス室) を行い, 葉の炭水化物含量, 硝酸還元酵素 (NR) 活性および収量について調べた.供試品種はメークイン, 農林1号の2品種である.すべての生育時期を通じ, 両品種とも高温は全乾物重, 塊茎乾物重を低下させ, 塊茎の品質 (比重) をも低下させた.葉のNR活性は高温条件で低くなり低温条件では高くなった.葉における水溶性炭水化物およびデンプン含量は高温になるほど低くなり, その結果, 全非構造性炭水化物含量も低くなった.高温による塊茎収量の抑制は, NR活性の低下および暗呼吸のための炭水化物消費に伴い, 塊茎への炭水化物転流が抑制されたことによる.I期における高温条件が最も収量を低下させ, この時期が最大の危険期と考えられた.また, II期の低温条件によって収量な最高となり, この時期は収量の向上に対して大きな意義のあることが示唆された.
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© 日本生物環境工学会
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