生物環境調節
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‘土佐文旦’の胚乳培養によるカルスの誘導とカルスからの胚様体再生
楊 暁伶北島 宣長谷川 耕二郎
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2000 年 38 巻 4 号 p. 241-246

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抄録
‘土佐文旦’における胚乳培養による三倍体個体を育成する目的で, ‘土佐文旦’に‘水晶文旦’を交配し, 胚乳の採取時期, カルス誘導, 増殖および再分化条件について検討した.
受粉後85~95日目に採取した胚乳が胚乳培養に好適なことが認められ, この時期の胚乳からのカルス誘導は, MS培地 (1/2N) にショ糖1%およびBA1μM+NAA5μMを添加すると, カルス発生率は75%と高かった.カルス増殖にはショ糖3~7%およびBA1μM+NAA5μMの添加が適当であると考えられた.胚乳カルスからの再分化条件は明らかにできなかったが, GA330μMを添加したMS培地で胚様体が形成され, 不定根がみられた.カルスは三倍性であることが認められ, カルスから発生した不定根の染色体数は2n=3x=27の三倍体であった.これらのことから, 胚乳培養による三倍体個体の育成が期待できると考えられた.
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