抄録
明期および二酸化炭素 (CO2) 濃度の異なる条件下で11日間ホウレンソウを育苗し, 同一明期下で生育したが栄養成長量が異なった苗, および異なる明期下で生育したが栄養成長量が同程度であった苗を得た.育苗終了時のホウレンソウの花芽発達指標および育苗終了後に長い明期・高温条件下に定植して14日間育成した後の花茎長は, 育苗終了時の栄養成長量にかかわらず, 長い明期下で育成した試験区において大となった.以上より, 短い明期下で育成したホウレンソウ苗が, 定植後の抽だいの遅延を示した原因は, 育苗期間中の短い明期であり, 栄養成長の遅延ではないことが明らかとなった.