生物環境調節
Online ISSN : 2185-1018
Print ISSN : 0582-4087
ISSN-L : 0582-4087
数種のべたがけ資材が初夏のコマツナの生育に及ぼす影響
五十嵐 大造辻野 宏明神谷 憲司三浦 泰昌
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 39 巻 4 号 p. 273-279

詳細
抄録
べたがけ資材として, タフベル3800N, パスライトおよび筆者らが開発したアグリホットを使用し, 夏期のべたがけが気・地温とコマツナの生育ならびに品質に及ぼす影響を調査し, 以下の結果を得た.
(1) アグリホットは, 無被覆区に比べて最低地温を高く保持する一方, 最高地温を低く保持するとともに, 日射量の増大に伴う地温の上昇も低く抑えた.
(2) アグリホット区の日中の気温は, 無被覆区よりも1~2℃高い程度にとどまった.これに対して, タフベルおよびパスライト下の気温と地温は無被覆よりも高かった.アグリホットでの温度上昇が抑えられたのは, 構造面から通気性が高かったためと考えられた.
(3) コマツナの生育はアグリホットが最も旺盛で, 全糖と窒素含量は他の試験区よりもわずかに低かったが品質的な差は認められなかった.
以上の点から, アグリホットは初夏の栽培において実用性の高い資材と考えられた.
本研究の実施にあたり, 実験圃場の気象環境調査について東京農業大学生産環境工学科の高橋悟教授より多大なご協力をいただいた.また, べたがけ資材の製造および提供については, 太洋興業 (株) の磯部俊一氏より多大なご協力をいただいた.記して深く感謝の意を表する.
著者関連情報
© 日本生物環境工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top