2003 年 41 巻 1 号 p. 25-36
CAMのphase1とphase4にパインアップル葉から抽出したホスホフルクトキナーゼ (PFP; EC2.7.1.90) について, フルクトース2, 6ニリン酸 (Fru-2, 6-P2) による制御特性と電気泳動特性を調査した.サブユニット構成はα (66kDa) およびβ (64kDa) の2種類よりなることが確認された.解糖方向でのPFP活性はpHにより明らかに影響を受け, pH6.4でのFru-2, 6-P2による活性化の程度は, phase4で4.2倍, phase1で11.1倍と夜間で高かった.解糖方向でのPFP活性は温度によっても影響を受けた.解糖および糖新生, いずれの方向でのPFP活性も夜間に較べ, 昼間に低かった.この一因はCAMにおける夜間の酸性化の影響と考えられる.本実験の結果は, パインアップル葉身のPFP活性の昼夜変化には, Fru-2, 6-P2以外の要因も関与していることを示唆している.