生物環境調節
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易抽だい性トルコギキョウの抽だい・開花に及ぼすウニコナゾールとジベレリンの影響
李 潔大野 始大川 清
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2003 年 41 巻 1 号 p. 51-55

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抄録
ロゼット性が弱いトルコギキョウ品種で苗が低温処理前や処理期間中に抽だいしてしまうのを防ぐため, ロゼット性の弱い‘キャンディーホワイト’と‘キャンディーマリン’を供試し, ウニコナゾールとジベレリンが抽だい・開花に及ぼす影響を調べた.
1) ウニコナゾール処理は苗をロゼット状態に維持したが, ジベレリン散布により苗は2週間のうちに一斉に抽だいした.
2) 低温処理によって抽だいは促進されたが, ウニコナゾール処理でロゼット化した苗では低温処理の効果はなく, ジベレリン処理が効果的であった.
3) ウニコナゾール処理でロゼット化した苗でも小さい花が咲いたことから, ジベレリンはトルコギキョウの花芽分化には関与していないが花芽の発達に必要であることが示された.
以上のように, ロゼット性が弱い易抽だい性品種では, ウニコナゾール処理によって, ロゼット化させておき, 希望する時期にGA処理すれば, 一斉に抽だいさせることが可能であることが明らかになった.
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© 日本生物環境工学会
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