生物環境調節
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新指標“花成強度”を用いたダイコンの春化程度の明確化
渡辺 陽子千 春鎭斎藤 隆
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2003 年 41 巻 2 号 p. 149-156

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抄録
ダイコンの花房形成における低温感受性に対する温度と処理期間の影響について“花成強度”という新指標を用いて検討した.
‘大蔵’の催芽種子を, 0~12℃の低温を15~30日間処理した結果, 0~9.Cで15~30日の低温で低温感応は十分に起こり, 特に6.Cで最も高く, 12℃では全く感応しなかった.‘大蔵’および‘和歌山’の両品種の幼苗に, 0~15℃の低温を7~35日間処理した結果, 0~15℃で14~28日間の処理で低温感応は十分に起こり, 6℃を中心に3~9℃で最も高かった.
花房形成において, ‘大蔵’では, 催芽種子は0~9℃, 20~30日処理で感応し, 6℃前後で低温感応は最も早く, 幼苗は0~15.C, 14~21日間処理で感応し, 6℃を中心に3~9℃付近で低温感応は最も高く, 催芽種子より幼苗で低温感受性は高く, 低温感応の温度範囲も広いと考えられた.‘和歌山’では, 幼苗は0~15℃, 14~21日間の処理で感応し, 6℃を中心に3~9℃で低温感応は最も高く, ‘大蔵’に比べて‘和歌山’で低温感受性が高く, 低温感応の適温範囲も広いと考えられた.
花房形成に対する低温と処理期間の影響について, 頂花房の形成株率, 着花節位および側花房の形成節数という指標を一つの式に組み合わせた“花成強度”という新しい指標で表すと, 花房形成における低温感応の程度を詳細に, 定量的に把握できた.
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© 日本生物環境工学会
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