抄録
トルコギキョウの高温によるロゼット性の制御環境下でのデータを得るため, グロースチャンバーを用い, 市販13品種を5つの異なる昼/夜温条件下 (14時間日長, 光強度100μmol・m-2・s-1) で栽培した.評価抽だい率は気温が高くなるとともに低下した.また, 評価抽だい率には品種間差が認められた.グロースチャンバーでのロゼット指数はガラス温室でのロゼット指数より高かったが, 両者の間には密接な正の相関 (r=0.856) がみられた.これらの結果より, 制御環境下でのトルコギキョウのロゼット性検定ならびに品種分類が可能であることが示された.
また, 制御環境下でのトルコギキョウの抽だいに及ぼす日長の影響を調べるため, 6品種を供試してグロースチャンバー (昼30℃/夜20℃, 100μmol・m-2・s-1PPFD) で12時間 (短日) と12時間に4時間の暗期中断 (22: 00～2: 00) を組み合わせた日長下 (長日) での抽だい状況を調査した.
長日は制御環境下でのトルコギキョウ苗の抽だいを促進した.ロゼット性の強い品種や弱い品種では日長の影響は小さかったが, 中間の品種では暗期中断 (長日) で抽だいが促進された.
